2018-02-10

◆犬神様を考える 第12回 ~犬の王 その3~

過去回で犬頭糸の昔話を取り上げた。(こちらを参照


この話では男女の夫婦が登場する。二人でいた状態から、夫が家を出てしまい、しばらくしてまた妻のもとへ帰り円満となる。


私はこの夫婦が人ではなく後で祀られた夫婦の神ではないかと考えた。


前回で、祟る神への対応方法とは、どのようなものがあるかを述べた。


①仏様の力を借りて供養する。

②別の強い神を持ってきて封じ込める。

③祟る神自体を祭り上げて神として祀る。



この三つの方法の内、犬頭糸の話での唯一の疑問、男女の存在とは上記の対応方法の②に当たる、即ち祟る神を別の夫婦の神で封じることがあるのでは?と考えたのだ。


個人的に神社を参拝していて②では?と思える神社があるが、この場合姫神が多いように思う。何故かは分からないがそうなのだ。そして姫神だけではなく夫婦神を祀ることで封じを行うこともあるように思えてきた。


犬頭糸の昔話において、二つの話が合わさっているのではと思った。犬と蚕と女性(嫁)の話で物語は完結しているのに、男(夫)が家を出てしまい、後で帰ってくるという件はこの話の本筋に必要がないように思う。


犬頭糸の昔話において、夫の出入りは何を意味するかを考えてみた。


この男女を犬とされた神を封じる(祟りを抑える)為に、後から祀った強い夫婦神だとする。しかし、一旦祀られたが、後に何らかの理由で、男神の方を移転したところ祟りが起きてまた戻したともとれる。


封じとは一種の呪(まじな)いだ。呪いは人には喋れない。喋ったら効力が無くなると信じられていた。


故に良く分からない昔話の中にだけ、そのヒントが残ることもあるのではないか。


前回では、伊奴姫神が祀られる前に謎の「犬の王」を祀っていて、やがて時が流れることで何者か分からなくなり、「イヌ」という言葉(発音)から記紀神話に出てくる伊奴姫神になったのではと考えた。

 
しかし、夫婦神で元の荒ぶる神を封じることがあるとした場合、伊奴姫神とその夫の大年神の二柱の夫婦神が祀られる必然があったと解釈も出来るのではないか。


併せて記紀神話の中に登場する神々の中で、あの強い荒ぶる神様、素戔嗚尊も祭っている。


あくまで個人的な意見で何も確証はないが、「犬の王」の昔話を読み解いていくと、伊奴神社は封じの神社では?と思えるのである。


伊奴神社⑪


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紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

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