2010-04-15

「貝塚」と「ひだるき」 最終回

~続き

続いて福の神の「ひだる神」について調べてみた。

こちらは旅の安全を守る神で、山道や街道沿いに
祀られていることがあるそうだ。

その場合は、ひだる神という名前以外の呼び方もある。
「だり仏」とか「がき仏」という。

「山神」と呼ばれることもある。

前述の「ひだるき」は祟り神であるが、
「ひだる神」は福の神である。

しかし、本質的には同じ神だと思う。

違いがあるとすれば、きちんと祀られているか、否かという事だろう。

このあたりが、昔からの日本独特の考え方でとても興味深い。

キリスト教のように善悪をはっきり分けず、
怖い存在を味方につけてしまうからだ。

「ひだる神」とは民間の神様だと思うが、怖い神が福の神になるのは
仏教の影響が大きいと思う。

まだまだ日本の神について、知らない事が多いです。


おしまい。

追記

これをお読みの皆さま。万が一突然強烈な睡魔(なるほど、だから[魔]か…)に出会ったら、
何でも良いので口に含んで下さい。信じられないような話かもしれませんが、知らないよりは
知ってた方が助かることがあるのです。(マジで)

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2010-04-14

「貝塚」と「ひだるき」 その3

~続き

身体が疲れている状態を※「だるい」と言う。
「ひだる神」もこの症状を指している言葉に「神」がついた。

ひだる神には二つの顔がある。

一つは目の前を通った人間に祟る、「祟り神」としての一面。
もう一つは旅の安全を司る「福の神」としての一面だ。

このブログでは前者を「ひだる鬼(き)」。
後者を「ひだる神(かみ)」として説明することにする。

まずは「ひだるき」の面を調べてみた。

旅の途中で餓死したり、不幸にあって亡くなった人が成仏出来ず、
悪霊になってしまう…それが「ひだるき」の正体だった。
出会った人間に災いを齎すと云う。

正し、知らず知らず「ひだるき」の前を通った人が、全て攻撃対象になる訳ではない。
狙われるのは、疲れ気味の時や、腹が減っている時だそうだ。

取り憑かれた時の症状は急激に疲れたり、猛烈な眠気に襲われる。
うっかり眠るとそのまま永眠する事になるらしい

そんな恐ろしいひだるきだが、取り憑かれた際の解決策はある。
それは……。

①なんでもいいから食べ物を口にする。
②なければ草や葉っぱでも良い。
③それすらなければ、手に「米」という文字を書き飲み込む。
④何か身につけている物を背後に向けて放る。


だそうだ。父は①を選択した。④については「後ろ手の所作」である。

次回は福の神としてのひだる神と、まとめをします。


続く~


※「だるい」…「疲れている」の同意語で、今は聴かなくなったが「ひだるい」と言う言葉もあった。


 
2010-04-14

「貝塚」と「ひだるき」 その2

~続き

後に母から聞いた話によると、縄文人の遺骨を観た時、
何となく嫌な感じを受けたそうだ。

帰宅途中の車内で異変が起こった。

母が車を運転している時、突如、身体がだるくなり、
猛烈な睡魔に襲われたのだ。

隣に座っていた父は異変に気付き、すぐさま車内にあった
二人静(菓子)を母の口に放り込んだ。

するとどうだろう、瞬間的に正気に戻ったのだ。

身に起こった事に混乱する母…。

やがて父は静かに語りだした。何やら覚えがあるらしい。

「博物館でひだるきを拾ってきたね。もう大丈夫だ」

この話を聞いた時、ひだるきなるものが何者なのかよく分からなかったが、
最近、調べ物をしいて偶然ひだるきの正体を掴んでしまった。

「ひだるき」とは正式には「ひだる神」とも言われる※「行き逢い神」の一種だそうだ。


続く~

※「行き逢い神」…憑き神の一種で、道を歩いている時や、仕事をしている時等に、不意に出会うと激しく祟る神。
         対象者に恨みがある訳ではない。 



2010-04-13

「貝塚」と「ひだるき」 その1

ふと思い出した、珍しい話があったので、記録することにする。

両親から聞いた話…。

数年前、名古屋市博物館に行った。

確か西国三十三観音の催しだったと思う。

久しぶりに訪れたこともあり、常設展も行くことにした。

常設展の入り口付近に、大きめのガラスケースがドン!と設置してある。
その中には、市内の貝塚から発見された縄文人の全身遺骨が展示してあった。
遺骨の周りには夥しい数の貝がぎっしり残っている。

両親がそこを通った時、たまたま博物館の女性スタッフが数人の来客に
混じり、その貝塚から発見された遺骨の説明をしていた。

その中で、「貝塚はゴミ箱ですね」という話があった。

それを聴いた父は、「?」と思い、ついつい口を挟んでしまった。

「貝塚がゴミ箱というのは違う。貝は縄文人にとって命の糧。
 貝に対する感謝が根底にある。それを纏めて埋めるのは、
 再生という意味がある。大事な貝塚に人間を葬るのは、
 感謝と再生(復活)の気持ちがあったからだ」


というような事を話したら、女性スタッフは少しキレ気味になり、
「それでもゴミ箱と考えられているんです!」となった。

何故キレ気味になったかと言うと、周りにいた来客が、
「なるほど。そっちの話のが説得力があるね」と皆が同意したからだった。

常設展を観終わり、帰宅する際、不思議なことがあった…。


続く~







プロフィール

紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾

Author:紅葉屋呉服店:店主 加藤大幾
名古屋市内で呉服中心で古美術も扱っているお店をやっています。

主に趣味のお寺と神社の参拝を中心としたブログです。

◆紅葉屋呉服店
momijiyagohukuten.com

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